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XGMF

ワークショップ5月28日(水) 14:10~18:00

6G最前線:世界の動向と日本の戦略

XGモバイル推進フォーラム(XGMF)は、グローバルにおける6G技術開発の最前線を牽引します。基調講演では、世界の動向をリードする各国のリーダーを招き、6G実現に向けたグローバルな戦略や協調の可能性について、議論を交わします。国内外での情報収集と共に、標準化活動の先導や国際連携の強化を目指し、6Gイベントや産学連携の推進を通じて技術の未来を拓きます。次世代通信の礎を築くための新たな一歩を共に踏み出しましょう。

中村 武宏 氏

基調講演モデレータ
XGMF 6G推進プロジェクトリーダー

中村 武宏

中村武宏氏は、モバイル通信分野の国際標準化を長年にわたり牽引してきた第一人者であり、現在はXGモバイル推進フォーラム(XGMF)の6G推進プロジェクトリーダーとして、日本の6G戦略策定や国際連携の強化に尽力している。
豊富な国際会議での経験と幅広いネットワークを活かし、世界と日本をつなぐ架け橋として活躍中。
株式会社NTTドコモ CSO(Chief Standardization Officer)。

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(リモート講演)
6Gに向けたITU-R WP 5Dの活動状況と周波数の展望

本講演では、ITU-R Working Party 5Dにおける、次世代の移動通信システムであるIMT-2030(いわゆる6G)に関する標準化活動について説明します。具体的には、IMT-2030の無線インターフェース候補技術の提案の受付に向けて、WP 5Dが行っている作業の詳細を説明します。さらに、6Gの周波数の展望として、各国の状況や2027年に開催される次回のITU世界無線通信会議(WRC)に向けた準備状況を踏まえて、説明を行います。

新 博行 氏

株式会社NTTドコモ、電波企画室、専任部長

新 博行

新 博行(あたらし ひろゆき)氏は現在、国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)の中でIMT(International Mobile Telecommunications)を所掌する作業部会であるITU-R Working Party 5D(WP 5D)の議長を務めています。株式会社 NTTドコモにて、第4世代移動通信システムの研究開発に従事した後、2006年にIMTに関わる国際標準化活動を開始しました。それ以来、ITU-RおよびAPT(アジア・太平洋電気通信共同体)において、IMTの標準化活動に積極的に参加しています。また、2007年以降、ITU世界無線通信会議(WRC)に参加しており、2023年にドバイで開催されたWRC-23では、地上業務に関する議題を担う委員会の議長を務めました。

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2030年以降に6Gがもたらす価値について

6Gは、2030年以降の社会において通信インフラを超え、新たな価値を創出する重要な基盤になると考えられています。本講演では、ノキアにおける私の研究開発の経験を踏まえ、6Gがもたらす技術革新とその社会的インパクトについてお話しします。たとえば、次世代のテラヘルツアンテナ技術であるRIS(Reconfigurable Intelligent Surface)を活用することで、通信環境そのものを動的に制御し「ワイヤレス環境のサービス化」が可能になります。また、AIによるネットワークの自律的最適化も、産業、都市、医療分野におけるデジタルツインの実現や持続可能な社会の構築に貢献すると考えています。加えて、私は3GPPの標準化活動にも深く関わっており、最近開催された3GPPワークショップの内容を含め、6Gに向けた標準化の最新動向についてもご紹介します。

シモーネ・レダーナ 氏

ノキア
Head of Architecture, Security and Automation
Nokia Standards, Strategy & Technology

シモーネ・レダーナ

シモーネ・レダーナ氏は、ノキアのStandards, Strategy & Technologyで、アーキテクチャ、セキュリティ、自動化に関する研究と標準化を統括しています。彼はRAN、コアネットワーク、システムアーキテクチャ、セキュリティ、自動化、AI/機械学習などの分野で活動し、3GPP、O-RAN ALLIANCE、IETF、GSMAなどの国際標準化団体で技術と標準化のリーダーシップを担っています。さまざまな産業分野での5Gの活用促進にも積極的に取り組んでおり、NTTドコモやオムロンと連携して、5Gの実証実験をオムロン草津工場で推進しました。これまでには、4GやLTE-WLANの連携技術、無線プロトコル、SON、スペクトラム共有などの研究開発に従事し、3GPPの各種会合に標準化エキスパートとして参加しています。

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6Gへの道のり:NextG Allianceの概要

3GPP、O-RAN、その他の関連機関における6Gに関する取り組みは活発化しているものの、依然として初期段階にあります。業界全体の6Gに対する関心や準備状況についても、さまざまな議論が交わされています。北米のNextG Allianceは、持続可能な発展を促進し、世界的な競争力を確保することを目的として、包括的な6Gロードマップの策定に取り組んでいます。本講演では、NextG Allianceの活動概要、これまでの成果、そして今後数年の計画についてご紹介します。

バラジ・ラゴサマン 氏

キーサイト・テクノロジー
Chief Technologist-6G

バラジ・ラゴサマン

バラジ・ラゴサマン氏は、キーサイトの 6G Chief Technologistとして、同社の 6G 技術戦略・ロードマップ策定を主導し、RAN、PHY プロトコル、エクストリーム MIMO、AI/ML、センシングなどの分野で業界・学術機関との連携や概念実証を推進している。また、AI-RAN Alliance の主要代表として試験手法タスクグループを率い、FCC 技術諮問委員会や O-RAN、NextG Alliance にも積極的に関与。キーサイト AI Lab(米国サンタクララ)の構想・運営にも携わっています。以前はコムスコープのエンジニアリング・フェローを務め、テキサス・インスツルメンツ、ノキア・リサーチ、インターデジタルなどで無線通信 R&D に従事。テキサス大学ダラス校で通信信号処理の博士号を取得し、65 件以上の特許と 30 件以上の論文を発表している。

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6Gの未来を切り拓く:次世代に向けた衛星通信およびNTNの革新技術

本講演では、最初に中華電信とその研究機関である通信研究所の紹介をします。5G展開の経験を踏まえた6Gと衛星通信の最新動向、特にNTN(非地上系ネットワーク)の役割について解説します。また、MWC2025やSatellite 2025での業界トレンド、国際的なパートナーシップ、6Gに向けたNTNの研究開発や実証の取り組み、災害対応や遠隔地通信などの応用事例にも触れます。NTNの標準化と将来に向けたグローバルな連携の必要性についても展望をお話しします。

チャールズ・リュウ 氏

中華電信(TAICSメンバー)
通信研究所 プロジェクトマネージャー

チャールズ・リュウ

チャールズ・リュウ氏は、台湾・国立交通大学で通信工学の博士号を2000年に取得。2001年より中華電信の通信研究所に所属し、無線通信技術の発展に尽力してきました。近年は衛星通信や5G/NTNの研究を主導し、台湾の国家低周波無線時刻同期システムの構築や、世界初の試みとなるLTEとWi-Fiを統合するLWA技術の開発などに貢献しました。2023年にはプロジェクトマネージャーに就任し、2023から2024年にかけて衛星ネットワーク設計部門の部門責任者として、3GPP準拠のNR-NTNシステム開発にも取り組むなど、次世代通信の実現に向けた研究開発を牽引しています。

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